保育士の裏側

元保育士が綴る保育士のなり方や仕事内容から人間関係など裏側をお伝えします。

保育園以外にある保育士資格の使い道!就職先探しに役立つ10職種以上まとめ!

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保育士と言えば、保育園にお勤めするものと思いがちですよね。


認可・認可外・認証・小規模など、様々な形態がありますが、いずれも保育園には変わりありません。

 

「保育士=保育園勤務」という構図を描きやすいのも、そのはず。
保育士資格を取得し、それを仕事に活かしている人の大多数が保育園に勤務し、日々子どもの成長に携わっているのです。

 

しかし、保育士資格を持ち、その知識を活かしながらも保育園に勤務していない人が居るのも事実です。
その方々は、一体、どこで・何をしているのでしょうか?( ゚Д゚)

 

今回は、知られざる保育士資格の使い道について考えてみましょう♪

 

 

 

子どもの日常生活に携わるなら?


保育園以外でも、子どもの日々の生活に関わり、その健やかな成長を見守ることができる職種はたくさんあります。

 

オーソドックスなところで言えば、幼稚園の先生ですね。


クラスリーダーとなったり、施設の運営に携わるには幼稚園教諭の資格も必要なのですが、保育士資格だけでも幼稚園で勤務することは可能です。

 

特に、今は、幼稚園も預かり時間を延長し、保護者が働いていても入園できるようにと整備している幼稚園も増えているようです。

 

こうした、毎日子どもが通う「園」で保育士として働く他にも、子どもと日常生活を共にしながら保育士資格を生かすことができる仕事もあります。

 

ベビーシッター


主に個人宅を訪問して、保育を行うサービスです。


「ベビー」という名こそ付いているものの、小学生までの子どもを相手にする場合もあります。


ほぼ1対1、もしくは多くとも子ども2~3人を保育士1人で見るという環境になります。

 

また、年齢のみならず、家庭環境も様々な子どもを相手にすることとなり、保育士の専門性や臨機応変さが求められることとなるでしょう。


幼稚園・保育園・習い事への送迎や、保護者の仕事状況によってはその職場に連れて行くこともあります。

よく、バラエティ番組などでママタレントが口にする、「今日はシッターさんと子どもが現場に来ています♪」などと言う場合の、「シッターさん」は、このベビーシッターのことを指しています。

 

欧米などでは一般化しているサービスで、中高生のお小遣い稼ぎのアルバイトで行われる場合もあれば、「ナニー」と呼ばれる専門の養成校を卒業している人までいるなど、その知識・経験の幅が広いようです

 

最近ではベビーシッターサービスを組み込んだ家事代行サービスもあります。依頼主の子どものお世話をしつつ、家事も行います。共働き世帯が増えることに比例し、このようなサービスの需要も増加傾向にあります。

 

病児保育


普段は保育園や幼稚園に通っている子どもが発熱や伝染病などにかかり、保護者が仕事を休めず看病に専念できない場合の保育サービスです。

 

小児科の病院やクリニックに併設されているような施設型と保育士が個人宅に派遣する訪問型の2タイプがあります。
訪問型の場合は、ベビーシッターのような保育環境で、ほぼマンツーマンで保育が行えます。

 

施設型の場合は、規模にもよりますが、保育士2~3人で、最大10人程度の子どもを保育することとなります。
また、保育士だけで保育を行うのではなく、看護師や医師も随時様子を見たり、診察を行ったりします。

 

実は、私は、認可保育園で勤務した後は、小児科クリニック併設の病児保育所でも働いていた経験があるんですよ♪
これもまぁ、なかなかのエピソードがありますので…(^^;
機会を見つけて、その魅力や困ったポイントなど、お話しすることとしますね。

 

学童指導員


学童保育の先生として、小学生の保育に関わるお仕事です。
日中に保護者が家庭に居ない小学生が、放課後に遊んだり勉強をしたりして過ごす生活の場を提供するのです。

 

法律上は「放課後児童健全育成事業」というお堅い名前のついた、厚生労働省が所管する施設なのですが、「学童保育」の名称が定着しています。
また、市区町村などが設置した公設のものもあれば、民間事業者が設置し、NPO法人や会社が運営しているものもあります。

 

学校授業のある通常利用日・学校が休業中の1日利用日・行事などによる振替休業日などに分けて運営がなされており、職員の出勤スケジュールもそれによって変動があります。

 

家庭的保育事業


いわゆる「保育ママ」と呼ばれるものです。
自治体の認定を受け、仕事やその他事情によって保育ができない保護者に代わって、3歳未満の子どもを保育します。


主に、保育者の自宅や、マンションの1室のような小さい施設で行われますが、利用者宅を訪問して保育を行う場合もあります。

 

ただ、保育ママの制度・条件は自治体によって異なる場合があり、まだまだその定義が曖昧です。


保育士などの有資格者でなくとも、一定の講習・研修を受講すれば認定を受けられることもあり、その責務の重大さを事業主に実感させることがなかなか困難でもあるようです。
そのせいもあってか無資格者による事故が相次いで発生しているにも関わらず、万が一の際の責任の所在が明確ではないことなどもあり、なかなかその輪が広がりにくい事業ともなっているようです。

 

児童福祉に携わるなら?


18歳未満の児童に対しての福祉サービスを提供することに、保育士が携わることもできます。

 

何らかの事情で親元で暮らすことができない子どもを預かったり引き取ったりして療育する施設で、活躍が期待できます。

 

この場合、児童が生活する施設に勤務することとなるので、児童と寝食を共にし、泊まり込みで勤務する場合もあります。


また、多くの場合が、複数の職員との365日24時間交代制のシフト勤務となることから、休暇や休憩時間が必ずしも一定ではないため、体力面ではかなりのタフさが要求されるでしょう。

 

子どもをなるべく親元へ返すことが原則ではありますが、入所している間は「児童の親代わり」となることが必要となるのです。

 

乳児院


生後間もなくから2歳未満の乳幼児を療育する施設です。
食事・排泄はもちろん、年齢相応の生活レベルが保てるような養護と教育が必要となります。

 

なお、入所条件は「何らかの理由で保護者とともに生活ができない子ども」というだけであって、必ずしも健常な子どもとは限りません。

 

児童養護施設


かつては「孤児院」や「養護施設」とも呼ばれた施設です。
こちらは、2歳から18歳までの子どもが入所します。

 

乳児院からそのまま来る子どもも居れば、保護者との関係や家庭環境など、何らかの理由で、家庭での生活が続けられなくなった子どもも居ます。

 

子どもにより、その環境がまちまちであるため、臨床心理士や児童福祉士などと随時連携を図って保育を行うこととなります。

 

社会福祉に携わるなら?


もっと視野を広げ、広く社会福祉の場でも、保育士の資格が生きることがあります。

 

障害者施設

 

概ね、障害者施設にはこのようなものがあります。

 

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学校や保育園のように毎日通うものもあれば、生活の場となる施設もあります。

保育士の役割は、児童と保護者の支援というところにはなりますが、子どもに基本的な生活習慣を身に付けさせるというのが、大きな役割となります。


他の分野の専門家とともに、当該の子どもの人間形成を図ることとなるのです。

 

放課後等デイサービス


学童保育とも似ていますが、こちらは、障害のある6~18歳の子どもが放課後に利用する施設です。
療育と居場所の両方を兼ね備えています。

 

生活能力向上や社会との交流を図るために継続的に提供されるものです。
児童発達支援管理責任者や機能訓練士などとともに保育士の配置が必須となっていることが特徴です。

 

母子生活支援施設


配偶者のいない母と、その子どもに安全な住まいを提供します。
かつては「母子寮」などとも呼ばれていました。

 

子どもの成長と、母子の自立した生活を促進するために支援を行う施設であり、保育士は、相談業務や生活サポートに従事します。
保育士の勤務体系は、児童福祉施設などと同様、変則勤務となる場合が多いようです。

 

地域の子育てサポーター


市町村が設置しているものや町内会などの地域に根付いたコミュニティが任意で結成しているものまで、規模は様々。
支援の方法も様々ですが、概ね、地域の親子に対して遊び場やイベントを提供したり、相談業務を行ったりするものが多いようです。

 

無償のボランティアが大半であり、まだまだ職業としては確立されていない部分もあるようです。

 

医療機関に携わるなら?


保育士は、医療行為を行えるわけではありません。
しかし、病院などの医療機関でも、保育士の専門性が活かされることもあるのです。

 

病棟保育・医療保育


小児病棟のある病院で、入院している子どもたちに対して院内保育を行うものです。
閉鎖的になりがちな病院で、遊びやコミュニケーションの機会を提供します。

 

病状により状況が様々であるため、医師や看護師と連携を図りながら、日常の保育を行います。

 

周産期医療施設


総合病院の中の産婦人科や、クリニック、助産施設といった妊娠・出産にかかる周産期医療施設でも活躍の場が用意されています。

 

新生児のケアや、保護者への子育てのアドバイス、出産時に上の子どもを保育する…といったことで妊産婦をサポートすることとなるのです。


こちらもまた、医師・看護師と連携を図りながらケアを行います。

 

次世代の保育士を育てるなら?


保育士としての経験をもって、次の保育士を育てたい!と思われる方もいらっしゃることでしょう。
もちろん、そういったキャリアパスも可能です。

 

例えば、次のようなケースはいかがでしょうか。

 

大学や専門学校の教員


保育士を養成できる指定教育機関(指定保育士養成施設といいます)で教鞭を取ることが可能です。
この場合、特に教員免許が必要なわけではなく、現場で得た経験と実績を、後輩たちに伝えることとなるのです。

 

しかし、保育士としての実務経験はもちろん、修士号以上の学位を持っていなければならないこともあるなど、狭き門となっています。


また、大学となると「研究者」として扱われるため、より専門的な研究を生涯にわたって続ける必要があるのです。

 

通信教育の採点者


いわゆる「赤ペン先生」のような立場の人です。

 

通信教育にて保育士試験に向けた勉強を進める人に対して、学習支援や課題テストの採点・添削を行います。


在宅で行える場合がほとんどであるため、スキマ時間を有効に使えるとあって副業にしている人もいるほど。

 

ただ、内職的な要素が強く、なかなか退職する人が居ないため、ポストが空きにくいことが難点となっています。

 

知識を生かせる!意外な職種は?


保育士としての勤務経験が無くとも、保育士の資格が生きそうな意外な場面もあります。

 

子ども用品の開発・販売


少子化とあって、下火のように思われる子供服業界ですが、「ひとりの子どもを大事にしたい!」という傾向が強まっているためか、業界としては好調です。

 

子どもの発達段階や特徴を心得た保育士ならではの視点をもって、商品開発や企画に活かすことができるのです。


また、販売に際しても、商品のメリットや使用方法などを顧客目線で理解し、提案することも可能とあって、メーカーには大変重宝される存在なのです。


幼児教室のインストラクター


幼稚園受験・小学校受験などが一般化するにしたがって、幼児教室や知能開発教室なども増加傾向にあります。


こうした幼児教室のインストラクターは、無資格でもなれるものですが、保育士資格を持っていると、就職の際により有利に働きます。

 

また、スイミングスクールや絵画教室などでも、特技を生かして活躍することも可能です。

 

美容院やエステサロンなどでの一時預かり


「ママにも育児休暇を!」というのが一般化し、託児機能付きの美容院やサロンが徐々に広がっています。


数十分~数時間のこととはいえ、子どもを預かるという特性上、保育士の配置は必要となります。

 

美容院がエステサロンが続々と増え、競争が激化するに従い、こういったところでサービスの差別化を図ろうという狙いがあるようです。


保育士資格は生涯活かせる!


保育士資格は、一度取得すると更新することなく、一生ものです。


欠格事項に当てはまると執行する場合も無きにしも非ずですが、通常はずっと保育士で居ることができるのです。

 

それゆえ、たとえ、今は保育士資格を生かして仕事をせずとも、いつでもその資格を生かして、これらの仕事に就くことが可能なのです。

 

保育士は、専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行う者を指すと、児童福祉法で定義されています。


つまり、子どもとその保護者の生活に関するプロであるのです。

 

得た知識と資格は、絶対無駄にはなりません。

 

その資格を活用する道は、こんなにも広がっているのです。
あなたらしい働き方がきっと見つかるはずですよ♪

 

大歓迎!?それとも…?保育士試験合格者が保育園で働いてみたら、どうなった!?

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難関試験を突破し、晴れて保育士資格を取得された皆様、おめでとうございます!ヾ(〃^∇^)ノ

 

せっかく保育士資格を取得したのですから、やはり、保育現場にてその手腕を発揮したいところですよね。


しかし、資格は同じ「保育士」なのに、大学や専門学校で保育を専攻した人と「保育士試験合格者」では何か違うような感じがしてしまいませんか?

 

何を隠そう、私がそうでした(^^;
以前、「保育士試験と運転免許試験が似ているのでは?」などと書いたように、「飛び込みで試験を受けて保育士になった!」との感覚が、どうしてもあったのです。

 

それゆえ、「いつかは保育現場に出たいけど、その姿がなかなか想像できない」という人も多いのではないでしょうか。

処遇・待遇に差が出る?や、現場での空気感は変わる?など、気になることを挙げ始めるとキリがありません。

 

そもそも、保育士試験合格者で現場に出ている保育士なんて、まだまだ少数派です。
体験談が少ないことも、不安を呼んでいる原因と言えるでしょう。

 

新しい世界に飛び込むのは、誰だって悩みや心配事が伴います。
でも、大きな期待感やワクワクドキドキも同時に持ち合わせることができますよね♪

 

保育の世界では「少数派」とされる私が見てきたもの・感じたことを、余すところなくお伝えいたします。

 

 

 

勤務条件や待遇には差はありません!


まず、気になるのが、働く上での条件に差はあるのか?ということですよね。


こちらは、結論から言ってしまえば、学校で資格を取ろうが、試験で資格を取ろうが、その採用条件や勤務開始後の諸条件に差は付けてはいけないということになっています。

資格の取得方法に違いはあれど、どちらも立派に認められた「保育士」なのですから、至極当然のことでしょう。

 

私の場合は、採用された瞬間から、正規の保育職員になりました。
求人票から給料が低くなることや、勤務時間が長くなる、研修期間中は時給制になる…などということは一切ありませんでしたよ。

 

初任給は、大卒の有資格者と同額ですし、交通費も全額支給、賞与だってもちろんあります。
各種社会保険も完備されていますし、有給休暇も法定通りかそれ以上にきちんと設定されています。
(ただ、実際の有給休暇の取得は、なかなか困難なものがありましたが…(^^;)

 

実際に勤務を始めるにあたっても、いきなり「クラスリーダーになりなさい!」「1教室に居る複数の子どもを1人で保育しなさい!」ということは、まずありません。


クラス担任になる可能性はありますが、1クラスにつき複数の保育士が担任となることが原則であるため、大きく心配する必要はありません(*^_^*)

 

保育士試験合格者、大歓迎!その理由は?


「そもそも大学などで専門課程を修めていなければ、保育士として採用されないのでは…?」との心配の声も聞かれますが、そんなことは全くありません!

 

むしろ、どの保育現場も保育士不足に悩まされ、猫の手も借りたい状態(^^;
無資格者でも保育補助にと採用している現場も多いため、有資格者ならば一層歓迎される傾向にあります。

 

しかし、人員不足解消だけに留まらない、こんな理由もあるのです…!

 

保育現場としての視野が広がる


保育士試験合格者の多くが保育以外の教育課程を修了していたり、保育以外の職種を経験しています。
その「異業種経験者」ならではの意見や視点は、保育現場にとっては全て新鮮なものです。

 

つまり、一方向に凝り固まりがちな保育現場に、新しい風を吹かせることができるのです。

 

このような異業種経験者は、特に施設管理者・運営責任者に歓迎される傾向があります。
「現状の保育をより良くしたいんだ!」という前向きな気持ちを、他ではないあなたに求めているのです。

 

保護者の気持ちに寄り添える


保育園を利用する子どもの保護者の大多数は、保育とは全く関係のない一般企業にお勤めの方ばかりです。
毎日家庭と職場で各々の職務を全うすることは、そう簡単にできるものではありませんよね。

 

しかし、一方の保育士はというと、保育の現場でしか勤務経験がない人がほとんど。
社会で働く大多数の人が身を投じている状況など、知る由もないのです。


それゆえ、保育園本位で考えることが一般化し、どうしても保護者の状況をないがしろにしてしまいがちです。

 

例えば、「あなたのお子さんに37.5度以上の発熱があった。直ちに迎えに来てください!」などということが堂々と言えてしまうのもこのためです。

 

この対応は、保育園を運営する上では正しい言動なのですが、こう言われて、職場で懸命に職務を全うしている保護者の方からすれば、いかがなものでしょうか?


お仕事の状況によっては、すぐに現場を離れられないこともありますよね。
かと言って、我が子のことはとても心配…。
胸騒ぎを抑えつつも、何とか冷静になって優先順位を考え、行動しなければならないこととなるのです。

 

つまり、この場合、保育士の伝え方や対応さえ工夫できれば良いのですが…
保育園=社会である保育士には、なかなかその考えが至らない点もあるようです。

 

以上の点からも、一般企業で勤務を経験したことがあり、保護者が状況を察知できる人材は、保育現場には貴重な存在なのです。


社会生活の何たるかを、保育以外の現場で得た視点で捉えることができ、「保護者にとっても、子どもにとっても最適なことは何か?」を見出すことができるのです。

 

何だか冷たい…その理由は?


大歓迎のムードが漂う一方で、「あれ?何か違う?」との違和感を覚えることもあります。

 

特に、現場を共にする保育士の大多数は、あなたとは違う道を歩んできた人ばかり。
そんな人たちの醸し出す、独特の空気感を、私も感じることとなったのでした(;^ω^)

 

保育専門の課程を修めていない


現場保育士は、2年ないしそれ以上に大学などで保育士としての専門課程を修了した人ばかり。
つまり、「しっかり学んできた」「経験値がある」というプライドがあるのです。

 

また、こうした、たたき上げの保育士からすれば、保育士試験の合格者は「出たとこ勝負で保育士になった」というふうに見られる傾向にあるようです。
保育の専門知識が低く、「未熟」との烙印を押す保育士も少なからず居ます。

 

子育て経験者なら多少のアドバンテージはあるものの、そうでない場合は、ハッキリ言って、「新卒より使えない職員」という視線で見られてしまうこともあるのだとか。

 

試験の程度はなかなかもって難解なものであったので、「適当に過ごしていて保育士になった」というわけではないことは周知の事実なのですが…
そうは言ってもなかなか理解しがたい部分があるのでしょうね。
酷な話です(´-ω-`)

 

実習・実務の経験がない


保育士試験の内容は、筆記・実技の両方の合格をもって資格を与えられます。

 

しかし、その実技試験には、「日常の保育における実務」はありませんよね。
ピアノが弾けても、絵が上手でも、お話しが楽しくても、これらが日常の場面で活かされるのは、ほんの一部にしか過ぎません。

 

保育士最大のミッションとも言える、「保護者が迎えに来るまで、子どもをケガさせることなく預かる」を遂行するには、不十分なのです。

 

私は、まだ自身の子育てがあったので食事介助やおむつ替えなど日常的なことは、特別教わらずともこなせました。
しかし、他所様の子どもを複数見るとなると、全く別のこととなります。
気力も体力も、自分の子育ての何倍ものパワーが必要となるのです。

 

また、保育現場側も、実務経験がない人に対して手取り足取り教える時間や人員の余裕がありません。
それゆえ、「知らないからできない」という人には、どうしても冷遇されがちな現場となってしまうのです。

 

聞いて実践!見て覚えろ!というスタイル


一般企業すべてに当てはまるかは定かではありませんが、新入社員に対しては、少なくとも最初は研修や勉強会などがあったり、先輩社員に仕事を教えてもらいつつ業務をこなすもの。

それというのも、高い人件費を費やしてまで採用した新入社員を、立派な「企業人」に育て上げたいから。
そのためには、仕事の意義・企業のルールひいては社会全体の流れを理解させることが必須となるからなのです。
なので、黙っていても仕事が用意されて、先輩社員が手取り足取り教えてくれる…という流れが一般的になりがちです。

 

しかし、保育現場の場合、多くは、研修も説明も何もなく、現場にて保育を即実践することとなります。

 

私自身も、認可保育園の初出勤の日には、「はい、タカハシ先生は今日からここの担当だから」と、ポイっと現場に放り込まれて終了~でした。
子どもの名前もわからなければ、一緒に働く保育士の名前・教室の中でのモノの配置などなど、いつ・何を・誰と・どうすれば良いのかということを全く知らされていない状態。
まさしく放置プレイそのものでしたΣ(゚Д゚)

 

「わからないことは随時聞くように!」というスタイルなのですが、聞いたところできちんとした回答があるとも限りません。
そりゃあ、周囲には待ったなしという状態で子どもが居て、彼らの保育を最優先させなくてはなりませんのでね(^^;

 

「見て学べ・見て覚えろ」という、どこか職人的な観点がありました。

 

ただ、だからと言って憶測で動いてしまっては、思わぬ事故に繋がることもあるため、「ま、イイか♪」と簡単に見過ごすこともできません。


多少イヤな顔をされても不明点を解決しておくという、厚かましさにも似たガッツは必要かも知れませんね。


実際、勤務してみてどうだった?


ここからは、実際に保育園で働いてみたことで感じたことをお伝えしていきます。

100%、私の経験による独断と偏見なので、全ての方に当てはまるとは限らないのですが…。
ひとつの体験談としてご覧ください(^^♪

 

ハリのある毎日!


保育の流れは存在しますが、単純作業のルーティンワークにはなりません。

毎日同じ子どもが登園し、同じように時を過ごすこととなるのですが、その中身は日々刻々と進化していくのです。
同じ時は、二度と訪れないのです!

 

子どもが日々の生活からぐんぐん成長していくのを目の当たりにし、私自身も刺激的でハリのある毎日を送ることができました。
デスクに張り付いていたのでは、絶対に味わうことができない貴重な体験であったように思います。

 

これはもう、「子ども」という、血の通った人間と生活を共にしている醍醐味と言って良いでしょう。

 

保護者の反響も上々!


私が保育士試験にて資格取得した保育士だということは、特に保護者に対してオープンにしていたわけではありませんでした。

 

しかし、日々の会話や連絡帳でのやり取りなどから、「タカハシ先生は、他の先生方と違う気がする…」と言われることが増えていきました。

 

私の場合は、自身の子育て経験や、自分の子どもと保育園の関わりから、「保育士さんにこうあって貰えれば嬉しい!」というポイントを少なからず心得ていました。
自らが「保護者」として得た考え方を、自分の保育や保護者対応に取り入れていたので、自然と保護者にも喜ばれることとなっていたようです。

 

先ほどの、「37.5度の発熱だから、お迎えに来て!」というものでも、事実を伝えつつも「大切に預かっていますので、ご安心ください」という一言を添えるようにしていました。
たった一言ではありますが、それだけでも、かなり印象が違うものですよ。

 

「出身校」で繋がる保育士


実は、保育士同士の「学閥」のようなものがあり、出身大学や専攻科、はたまた卒論ゼミの担当教授などによっても派閥が生じていました。

 

出勤初日のちょっとした空き時間、ある先輩保育士に「タカハシ先生はどこの大学出身なの?」と聞かれました。
デリカシーの無い質問だなと思ったものですが、その先輩保育士は、悪気も他意もなく、単純に会話のキッカケとして発した言葉だったようです。

 

私の場合は、語学系の大学院修了というのが最終学歴であったため、正直にそう答えたら、ドン引きされてしまいました( ゚Д゚)
その時点でもう、若干の村八分状態です(^^;

 

それ以来、何かを話し合いにて決める際にも、何かと「大学院卒の賢いタカハシ先生はどうですかぁー?( ̄▽ ̄)」なんて。


また、私以外でも、地元の名家のご令嬢が通うような学校の出身者の保育士は「〇〇先生はお嬢様だから、こんな庶民の話わかんないよねぇ~( ̄▽ ̄)」などと言われたり。
何かにつけて、出身校いじりはされましたね。

 

良くも悪くも世間ずれしておらず、ちょっとした時代錯誤のようなところは、あるかも知れませんね。

 

マイノリティゆえの苦悩と楽しみ


同じ境遇の仲間がいない。相談できても共感できる人が居ないというのは、なかなか辛いものです。

 

私の場合は、同じ保育園に保育士試験にて資格取得した保育士は、私以外には居ませんでした。
それゆえ、日常で感じているちょっとした疑問や疎外感などを話したり共有できたりする相手を、身近に感じることができなかったのです。

 

だからといって、一緒にクラス担任をしている保育士はもちろん、園長・主任などの管理職にも、胸の内を話すことができず、大多数の中に居るのに「何だか寂しいかも…」などと感じていたものでした。
人と違うことをするって本当に難しいですね。

 

ただ、これが最大のメリットでもあるのです!
知らないことを知る、自身の見識が広がる、絶好のチャンスととらえることもできるのですよ。

 

また、他に「仲間がいない」のなら、比べられることもありません♪


同じように保育士試験合格者の保育士が居たならば、「あの先生はできることなのに、タカハシの奴は…!」と、言われることもあったかも知れません。


しかし、他に居ないとなると、「まぁ、保育士試験合格者だし、こんなもんだろう」と、良くも悪くも見逃してもらえることもしばしば。

 

割と生きやすいものでしたよ(≧▽≦)v

 

私としても、一般的に常識とされることが、保育士の世界では必ずしもそれが当てはまらないという場面を、たくさん見てきました。
同業者の中でずっと身を置いていたのなら「え?こんなことするの?(; ・`д・´)」と疑問に感じていたかも知れないことも、「わからないから、まぁ、これがスタンダードなんだ」とスムーズに飲み込むことができました。

 

互いの意識改革をももたらしてくれるとあって、長い社会人生活の中でも、なかなか得難い経験であったと記憶しています(ノ゚▽゚)ノ♪

保育士の就職・転職フェアへいってきた!雰囲気や服装、行くメリットは?

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一般企業や公務員として働くためには就職活動をしますよね。


保育士として働くにも、当然ながらある程度の就職活動をすることとなるのです。

 

しかし、そのやり方は、一般企業とは少々異なっている様子。
その辺りは、保育士という専門職ゆえの特徴が出ているとも言えそうですが…。

 

あまりポピュラーとは言えない保育士の就活事情ですが、一般企業への就職同様「就活フェア」なるものが開催されています。
点在している保育施設が一堂に会するとあって、施設にとっても求職者にとっても絶好の機会!
見逃せませんよね(o^-')b

 

そんな、保育士の就職・転職フェアに、私も潜入して来ました♪
会場の雰囲気はどんなの?しつこく勧誘されちゃうの?などなど、気になるアレコレを徹底解説いたします!

 

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どんな服装で行った?


就活と言えば、リクルートスーツに身を包み、黒いパンプスに、黒い鞄を持って…というのを思い浮かべますよね。


もちろん、保育士の就活フェアにおいても、そういったリクルートスーツが必須の場合もあります。

 

しかしながら、最近増えているのが「服装自由!」「スーツ以外の服装でお越しください」というもの。

 

これ、意外と困ってしまう人も多いのではないでしょうか。


「みんなどんな格好で行くの?」
「就活なのにスーツがダメとか、意味がわからない…!」
と、オロオロしてしまいそうですよね。

 

私が実際に出向いた就職フェアも、「服装自由!」と銘打っているものでした。


その「自由」を真に受けた私が、実際に着て行った服装がこちらです。

 

 

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実にカジュアル!!Σ(゚Д゚)


近所に買い物にでも行くような、飾らないシンプルモードです。

 

「就活するっていうのに、こんなので大丈夫なの?」と思われた方も多いかも知れませんね。


しかし、意外や意外、会場の半数以上はこんな服装の人々で溢れていました。

 

むしろ、ブースで出迎える保育施設の職員の方々も、概ねこのような格好で出迎えてくれました。
それもあってか、互いにざっくばらんに打ち解けて話すことが出来たように思います(^▽^)


もちろん、「服装自由」なので、スーツを選択して着ている人もたくさん居ましたよ。

特に、就活真っただ中!という学生さん風の若い人ほど、スーツ姿が多かったですね。

 

しかし、実際にブースに行くと「そんな堅苦しい格好でお越しいただかなくても良かったのに(*^▽^*)♪」などと、保育施設の職員に声をかけられて居たり。
そもそも、保育施設側もスーツの人には若干話しかけづらそうにしている印象でした。

 

スーツ=戦闘モードというのが表れてしまっているということなのでしょうか(^^;

 

丸腰であることをアピールするならば、普段どおりの、あなたらしい服装で出向かれるのがより良いと言えるでしょう。

 

持ち物は?

 

保育士のための就職・転職フェアということは、保育士証や資格証明などを持って行かなくてはいけないの?との心配もあるかも知れませんね。

 

しかし、それらをはじめ、氏名・住所の確認できるような証明を提示することすら、ほとんどないため、一切必要ありません

 

もちろん、履歴書・職務経歴書なども不要です。

 

多くの就活フェアは、「手ぶらでお越しください」というものばかりで、本当に気軽に出向くことができるものです。

筆記用具さえも会場にて用意されている場合が多いのですよ。

 

ただ、就活フェア主催者の意向や出展している法人が、すべてサービスに行き届いたところばかりとは限りませんよね(^^;

 

また、採用試験に進む場合に、今後の日程やスケジュールなどをその場で言い渡されるケースも少なからず考えられますので、手帳や簡単なメモ用紙と、ボールペン1本くらいは手持ちのものを用意しておくと良いでしょう。

 

会場の雰囲気はどんなの?


多くの人が訪れるべき就職フェアですから、当然アクセスがしやすい立地で行われます。


街の中心地や、主要な駅から徒歩数分で到着できるような会場で開催される場合がほとんどです。

 

また、会場自体も美しく整備されているところで開催されます。
一流ホテルの広い宴会場で行われることもあれば、貸会議場をワンフロア貸し切りで行われることもあるなど、ちょっとしたセレブ感が味わえそうな雰囲気です。

 

中の様子は、会場の規模によりまちまちではありますが、フリーマーケットのような雰囲気が広がっています。
各保育施設がテーブルや椅子を出したり、ときにはテントのようなもので仕切ったりして、その保育施設を対外的にアピールする設備が整えられているのです。

 

来場者は、そのブースを回って、各々の施設の特色などを比較検討することとなります。

来場者の数も、時間帯によっては数十名~数百名とバラつきがありますが、どの施設のブースからも笑い声が聞こえてくるなど、概ね盛り上がっている様子でした。

 

出展企業、担当者の様子は?


ブースで待ち構えている保育施設担当者も、各施設によって実に様々です。

 

ある程度の人数が寄って来るのを待って、まとめて説明やアピールを行うところもあれば、通りすがりの来場者1人ひとりに声をかけたり個別相談に応じるところもありました。


中には、その就職フェア専用の動画やスライドなどを作成したり、オリジナルグッズを手渡したりという熱の高い施設も見受けられましたよ。

 

私も来場した際には、入場早々、「○○保育園ですけど、うちの保育園で働きませんか!?」と、目を輝かせながらグイグイ迫って来られた覚えがあります。
まるで、駅前に居る居酒屋さんのキャッチを彷彿とさせるような様子で、圧倒されそうになることもありました(^^;

 

そうかと思えば、来るもの拒まず・去るもの追わずといった雰囲気でどっしりと構えて、「うちは、子ども個人に応じてまったり保育するのが基本ですから。職員に対しても無理強いはしないんです~」という雰囲気の施設もあり、その差に驚かされることもありました。

 

こういったところでも、その保育施設の特徴が顕著に現れていると言えそうですね。

 

そして当然、終盤には「是非、当園の採用試験受験をご検討ください!」という常套句が付きます。
間違っても、その場で採用試験が行われたり、労使契約が結ばれるということはありません。
そもそも、就職フェアの場で採否を決めるようなことをしてはいけないということになっているようです。

 

保育施設側も、日常が何かとクローズになりがちな施設の内側を対外的にアピールする絶好の機会と捉えているようです。

 

来場者の様子や男女比率は?


来場者は、私が見た限りでは8割以上が女性です。

やはり、保育士という職業柄、男性はなかなか少数派であるようです。

 

そして、たまに見かける男性は、概ね就活真っ最中という20歳前後の学生風の方から、所謂「第二新卒」と言われる25歳前後の若い方が大半を占めていました。
壮年の男性は、やはり施設担当者(しかも園長クラス)という方ばかりでしたね(^^;

 

一方、女性も、半数は就活真っ最中の学生ですが、残りの半数の年齢層は実に多岐にわたっていました。
子育て真っ最中の主婦層や、子育てがひと段落したベテランママさんや、孫が居るという60代の女性の姿も見られました。


その中には、保育士試験の新規合格者はもちろん、一旦保育現場を離れていた「潜在保育士」と呼ばれる人も、保育士試験受験後の資格取得見込み者まで居ました。

 

「ガチで就職先を探す!」という人はもちろん、「ちょっと情報収集だけ」や「見学に行くよりは就活フェアの方が行きやすい」という人まで居ました。

 

来場者は、年齢層・バックボーン・目的など全てバラバラ。
実に様々な人たちが集まっているのも、こういった就活フェアならではのことですね。

 

どんなことをするの?(来場から退場までの流れ)


雰囲気は大体お伝えできたのではないでしょうか。
でも、やっぱり初めての場所に行くのは何だかコワイ!( ;∀;)と思われることでしょう。

 

大丈夫、私もそうでした(^^;

 

では、就活フェアに入場してからその場を後にするまで、私がしてきた体験を、思い出せる限り書き綴ってみたいと思います♪

 

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会場の全貌はどうなっている?


私が出向いたのは、大阪の中心地にある誰もがわかるビル。
その中の1フロアを貸し切って行われた就活フェアでした。

 

この日、出店していたのは8つの法人。
1つの法人で1つの保育施設を運営している場合もあれば、全国に何十か所も施設を持っている一大法人もありました。

 

案内図上では、一見、理路整然と並んでいるように見えますが、法人の規模が違うため、当然ブースの規模も大小様々。
この図は、大体の配置図と考えた方が良さそうですね(^^;

 

来場票に記入


会場に到着すると、当該の就職・転職フェア主催者から、来場票を記入するようにと用紙を渡されます。

 

この来場票は、小さい履歴書のようなもの。
氏名・連絡先の他、最終学歴・資格取得年月日(見込みも)・他に持ってる資格などを記入します。

 

記入したものを、後々、ブースを回った際に、ブースの担当者に見せることとなるのです。

 

「え?採用試験じゃないのに個人情報を先方に公開しなきゃいけないの?( ゚Д゚)」と思われるかも知れませんね。

 

確かに、就活フェアその場では採否を決定するようなことはありません。

しかし、保育施設側も後々採用試験を前提としてそのフェアに参加しています。


つまり、参加者は、保育士として就職する意思がある求職者であると見なされ、「その求職者が何者であるか?」ということを開示することがマナーだというのです。

 

この言い分には少々無理があるようにも思われそうですが、一般企業に就職するための就活フェアでも同様のことがなされるという点では、至極一般的な行動なのでしょう。

 

確かに、戦国時代の武士も、合戦前には互いに名を名乗ってから戦闘を始めるのがマナーだったと言いますからね。
「就活=戦闘」と考えると、互いの身分を明かすのがマナーというのは、理に適っているのかも知れません(^^;

 

気になる保育施設のブースに行く


案内図や、出展している法人のアピールポイントを見ながら、「話を聞いてみたいな♪」と思うところを見つけたら、積極的に足を踏み入れましょう。

 

…というよりも、あまり積極的になれなくても、そのブースの前まで行けば、担当職員が招き入れてくれます。
どの保育施設も、非常に歓迎ムードが漂っていますよヾ(*´∀`*)ノ♪

 

まずは、保育施設の担当職員に、入り口で記入した来場票を渡しましょう。
これが、いわゆる、あなたの名刺代わりの役割を果たしてくれるのです。

 

そこから先は、各ブースによって展開方法が様々です。
動画やパンフレット、はたまたオリジナルグッズを使ってのアピール合戦という場合もあれば、円形になって座談会ということもあります。

 

ただ、どの保育施設であっても、法人や施設自体のことや、保育内容・福利厚生に至るまでの説明がなされ、それに対する質疑応答はなされます。


良い機会ですので、どんな些細なことでも質問し、疑問や不安を無くして行きましょう!

 

所要時間は?どれぐらいのブースを巡るの?


これは、実は就活フェアによってはノルマのようなものが設定されている場合もあります。

 

例えば、「来場票を、少なくとも3法人には提示し、話を聞きましょう」あらかじめルールが設けられていることもあるのです。


そして、ブースを訪問したことを証明するために、スタンプなどの証拠を貰い、出口で提示することで来場者特典を受け取ることができる、というシステムです。

 

しかし、こうした就活フェアは、あくまで入退場自由というのが原則です。
つまり、「各法人の話を聞かないと退場できません!」ということは決してありません!


ただ、「特典が欲しいなら、話はきちんと聞きましょうね」というのがお約束となっているのです。

 

私の場合は、興味関心のある法人があれば5~6か所ブースを回ったこともあります。
一方、全く興味がない・通勤が不可能…といった保育施設ばかりの場合は、1か所だけ話を聞いてそのまま帰宅することもありました。


それゆえ、長いときでは2~3時間滞在したこともありますし、短ければ到着から15分程度で帰宅の途につくこともありました。

 

これはもう、就活フェアに出展している保育施設や法人との御縁でしかありませんね。


特典は何が貰えた?


こうした就活フェアには、必ずと言っていいほど「来場者特典」が付きます。

商品券やプリペイドカードなどが500円~1000円分ほど貰える他、色鉛筆ハンドクリームなど、保育士として働く中でも役立ちそうなものが貰えます!

 

この微妙な額面の商品券等は、本来は来場者の「交通費」に相当するもののようですね。
しかし、現金を渡すことが何かと困難な世の中のため、商品券などで代用する場合が多いのだそうです。

 

保育現場の状況が聞けつつも、こうした特典が受けられるのは、なかなか嬉しいポイントですよね(*´ω`*)

 

私が行ったときは、クオカード1000円分とオリジナルのトートバッグをいただきました。
「トートバッグとか、何に使うの?」などと思ったものですが、ブースを回っているうちにどんどん増える各保育施設の資料で、帰る頃には両手が満杯になっていました(^^;

とっても役に立ちましたよ!


後日談…


さてさて、保育士の就職・転職フェアから数日。
私の生活にもいくつか変化が起こっていました…。

 

DMや求人情報が届く


就活フェアの運営母体となっている会社自体から、就職先を紹介するというようなメールが来るようになりました。
立地・勤務条件・福利厚生等が書かれていて、「興味があれば連絡ください」というものです。

 

数日に1通のときもあれば、繁忙期と思しき時期には1日に2~3通来ることもありましたね。

 

しかし、どれもこれも多くは他のDMに埋もれてしまって気づけないほどでしたので、大して「邪魔になるなぁ」とは感じませんでした。

 

また、本当に就職・転職を考えている人には非常に有益な情報が定期的に届くこととなりますので、大きなメリットとなります!
就職・転職が上手く行くまでサポートしてくれる場合もあり、心強さも増すことでしょう。

 

保育園から直接資料送付があった


いくつかの法人からは、採用試験受験を促すパンフレットや資料などの送付がありました。

 

「あれ?保育園側には私の個人情報は行きわたっていないはず…!」と目を疑いましたが、こちらも、就活フェアの運営母体によるもの
個人情報が直接保育園側に渡ったのではなく、就活フェアの運営母体が代行で送ってきているものでした。

 

資料が手元に届くことで驚きはしたものの、間に入ってやり取りをしてくれているという点では、保育施設側も手間が省けて良いのかも知れませんね。


保育士就職・転職フェアに行くメリットは?


ここまでは、私の体験談を中心にお伝えして来ました。
では、これらの体験から、保育士の就職・転職フェアに行くメリットとは、どのようなものがあるかを考えてみたいと思います。

 

私の結論としては、「知らない世界が見えて見識も広がったし、行って良かった♪」というところなのですが、他にも色々ありますよ(*'▽')

 

色んな施設の特色が一気にわかる!


通常、保育士の就職となると、採用試験を受験したい保育施設を、自分の足で1つずつ回って、特色や勤務条件などを鑑みて検討しなくてはなりません。

 

しかし、就活フェアとなると、一定数の保育施設や法人が一堂に会することとなり、それぞれの特徴を一気に知ることができるのです。


膨大な情報を、短時間で集めて精査することができるとあって、就職先を決定するのにも非常に有益なものとなるのです。

 

また、出展者側である保育施設も、多くの求職者が来場するとあって、短時間で多くの人に保育施設の特色・魅力を対外的にアピールすることができるのです。

 

求職者と企業を繋ぐポイントが1つとなることで、両者に大きなメリットをもたらす場であると言えるでしょう。

 

他の来場者と触れ合える


就職フェアには、知人・友人などと一緒に行くこともできますが、1人での参加がほとんどです。


私のように気楽な気持ちで参加する人も居れば、会場に踏み入れるのにもやっとで、勇気を振り絞ってやって来ている人も多いのです。

 

ただ、各ブースに入ると、隣の人と話す機会が意外と多かったりします。

仕事選びのポイントや就活の悩みなども、話したり聞いたりすることもあるんですよ。


色んなお話を聞きつつ「あぁ、1人じゃないんだ」とほっと安心できる場面も数多く見てきました。

 

特に私のように、1人で保育士試験の勉強をして、1人で資格取得した者からすれば、こうした「仲間」の存在はとても得難いものであったなと記憶しています。

 

同じように頑張ってきた人の話を聞くことで、共感し視野が広がるところもあり、有意義な時間を過ごせましたよ♪

 

就職に有利に働くことも…!


そもそも、就職フェアは、各園の特色や様子をオープンにする機会というだけであって、採用試験や面接の場ではありません。
しかしながら、各園のブースに行った際には、来場票を差し出すため、「どこの誰が来た」ということ園に開示することとなります。

 

つまり、それがアピールポイントとなることもあるのです。

 

来場票はブースを離れると同時に返却されるため、個人情報が丸まま保育施設に渡ってしまうことはありません。


しかし、採用試験の際に保育施設担当者と顔を合わせた際には「あぁ、あの時の!(*'▽')♪」という話になることもあり、一気に場が和む場合もあります。


この心象の良さが、結果として就職に有利に働くことは十分に考えられます。

 

求職者も人間なら、採用者側ももちろん人間です。
この、人と人を円滑に結び付けてくれるのが、就職フェア最大の魅力と言っても過言ではないでしょう。

 

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苦しい保活事情。保育園入園のための点数を上げるにはどうすればいいの?

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認可保育園に何としても入園させたい!というのは、多くの保護者が願うところ。


仕事など社会生活の観点からももちろんですが、保育料など月々にかかる金銭の保護者負担によるところが大きいようです。

 

認可外保育園は、当然ながら全額負担となりますが、認可園であれば所得によって保育料が変わることとなります。


その金額も、平均的なサラリーマン家庭で月3万円程度
家庭の課税・所得状況によっては無料になる場合もあるのです!Σ(゚Д゚)

世間の親御さんが躍起になるのも、理解できるポイントでしょう。

 

「絶対認可園に入園させたい!!」という熱が高まり続ける余り、色んなことを考えるご家庭が増えてきました。

 

聞けば驚きつつも、どこか納得してしまう仰天の保活の数々Σ(・ω・ノ)ノ!
私が実際に見聞きしたものをご紹介いたします。

 

 

計画出産

 

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保活を有利に進めたいのであれば、「子どもをいつ産むか?」ということも逆算して考えるご夫婦も多いのだとか。

 

保育園入園受け付けのルールは、自治体により異なるものの、概ね誕生から60日を経過しなければ申請書を受け付けてすら貰えません。


入園の時期も、自治体や保育園の方針・職員事情により差があるようですが、概ね生後6ヶ月を経過しなければ入園ができません。

 

そこを逆算すると、保育園に子どもを入園させ、保護者が復職するのにベストタイミングとなる出産時期。
つまり、保活に有利なのは、9月生まれです。


例えば、日本で一番誕生日の人が多いとされている9月25日生まれの場合を例にとってみましょう。


生後60日が経過する11月26日ごろには、保育園入園の申請を自治体に提出します。
そして、生後6ヶ月が経過するころに、ちょうど新年度始めを迎え、入園できることとなるのです。

 

これなら、復職をする保護者も、保育園に入園する子ども自身もwin-winの状態。
スムーズに馴染むことができるのです。

 

「絶対に保育園入れたかったから、9月末に出産できるように仕込んだのよ!!(〃 ̄∇ ̄)ノ」や、
「予定日10月だったけど、帝王切開で9月中に産めるように手配してもらったv( ̄Д ̄)v 」などと、ドヤ顔で語るママさんも居たくらい。

 

「保育園に入園させるために自分を産んだのか?」と、子どもとしてはちょっと複雑な気持ちになりそう…。

これ、上手く行ったから良かったけど、出産が後ろにズレたら、どういうつもりだったんだろう…?
子どもを授かること自体が奇跡的なことなのに、一体何だと思ってるんだろう…?

 

などと、よそ様のことなのに色々考えてしまいますね(^^;

 

一番不利なのは何月生まれ?

 

このスケジュールの流れを当てはめるのであれば、保活において一番損となるのは、1月1日~4月1日生まれの早生まれです。

 

保育園入園申し込みが自治体の繁忙期と重なり、受付自体を停止してしまっている場合もあり、その時点で出遅れてしまいます。
この時点で、人気の保育園であれば既に定員オーバーとなり、入園そのものができなくなってしまうのです。

 

また、何とか滑り込めたとしても入園は夏~秋以降になってしまうこともあります。
「復職の予定も立たず、職場に迷惑がかかる…( ノД`)」と嘆くお母様の姿を、私もたくさん見てきました。

 

早生まれの子どもを認可保育園に入園させるためには、他のご家庭よりも素早く行動しなければならない部分が多いようです。

保育園を考えるのなら、子どもをいつ産むか?まで考えなければならないのですね…('Д')


(※因みに、9月25日生まれの人が多いのは、所謂「クリスマスベビー」だからだそうですよ。豆知識でした♪)

 

認可外保育園の利用


認可保育園の入園前や、一度申し込みをしたけれども認可保育園に入園できなかった場合は、認可外保育園を利用しておくと良いでしょう。

 

「他に預ける手段がないんだから、仕方ない…」と、やむなく認可外保育園を利用される場合がほとんどですが、実はこれ、認可保育園の入園にあたって、有利に働くのです!

 

認可外保育園を利用した期間によって加算される点数は異なりますが、この利用実績をもって5~7点がプラスとなります。

 

ただ、認可保育園でないすべての施設が「認可外保育園」となるわけではないのです。


きちんと自治体の立ち入り調査などを済ませてから開業しているか?などは、認可外保育園であっても満たさなければならない必須要件になっています。
児童福祉法や認可外保育施設指導監督基準などが根拠となります)

 

名称こそ「認可外」ではありますが、都道府県と市区町村がOKを出していない保育施設は、「認可外保育園」とはならないのです。

 

当該の保育園に入園前に、自治体などで「認可外保育園にあたるのか?」ということを確認してから入園を決めるようにしなければなりませんね。


こんな保護者も!?仰天保活の実態!


ここまで出てきた方法だけでも、正直、「いやいや、こんなのネタでしょ?(;^ω^)」なんて声が聞かれるかも知れません。


しかし、これら、いずれも、この日本のどこかで日常的に起こっていることなのです。

そして、また、上には上が居るようで…(^^;
こんな方法もあるようです。

 

引っ越す


現在住んでいる市町村では、認可保育園に入園できないから…と、わざわざ引っ越して行かれる方も居ました。


通勤・通学に支障のない範囲で近隣の、より保育園の競争率が低そうな市町村や、ご実家のある田舎の方に出向かれる方も居ました。

(厳密には、実家に住まうとなると保育園の必要性・点数が下がるのですが…そこはいいのかな?(^^;)


待機児童として、いつ空くとも知れない保育園の枠に一縷の望みをかけて待つよりは、行動すべき!とのアグレッシブさには、私も驚かされるばかりでした。

 

しかし、保育園入園競争がより激化した現在、この行動も至極当然のこととなりつつあるのです。
そうまでしてでも保育園に入りたいんだ!入ってくれないと困るんだ!という親御さんの悲痛な叫びの表れではないでしょうか。

 

「来ないエレベーターを待つよりは階段を歩く」「渋滞よりはう回路を選ぶ」ような感覚でしょうか。

行動派の保護者の方は、やってみる価値があるかも知れませんね。


離婚する

 

「保育園に入れたいがためにわざわざ離婚するというご夫婦も少なからず居ます。


たかが保育園のために…!?と思われるかも知れませんが、実は、密かに社会問題となっているほどなのです。

 

子どもの保育園のためなら、戸籍にバツが付くことすらも厭わないとは…( ゚Д゚)
それだけ、切実な問題なのでしょうね。

 

確かに、「ひとり親で子育てしている」となれば、保育園の入園判定にかかる点数は大幅にアップします。
それはつまり、ライバルに差をつけ、より確実に希望の保育園に入園できることをも意味するのです。

 

しかし、実際には夫婦関係が破綻しているわけではないため、住まいはこれまでどおり一緒という場合がほとんどです。

 

自治体にもよりますが、保育園入園にかかる時期前後の離婚や別居は、実態調査の対象となる場合があります。
よって、せっかく書面上は「赤の他人」となっても、実態調査の結果、問題ないと判断されれば、一挙に点数や優先順位が後回しとなる危険性をもはらんでいるのです。

 

また、運よく実態調査すらも切り抜けて希望の保育園に入園できたとしても、送迎の様子や日々の家庭と保育園のやり取りから、実態が浮かび上がることもあります。


年齢が大きくなるほどに、子どもの口から真実が聞ける場合もありますしね(^^;

 

こうなってしまうと、指導の対象となることもあります。
入園自体が無効となり、即刻退園を迫られる…ということも無きにしもあらずです。


更に言えば、現況届も毎年提出することとなるのです。
実体がバレてしまう糸口は、いくらでも存在するといっても過言ではありません。

 

言ってしまうならば、「小ズルいことをするぐらいなら、正攻法で行ってみよう!」というところでしょうか。

保活はどう進める?保育園の選び方や見学、入園までの流れ

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「保活が大事!」「保活しなきゃ~」と話には聞くものの、具体的にどう進んで行くのか?その実態が見えずに不安なもの。

 

そりゃー、保活を行わなければと躍起になっているのは、大体が第1子を出産したばかりの新米パパ・ママ。
子育てに対する不安だってあるところに、保育園のことも重なるとあっては、さらに心配は募るばかり。

 

では、その不安を少しでも取り除くべく!なるべく詳しく、徹底解説しましょう!

 

今回は、「保育園」と聞くと、まず皆さんが思い浮かべるであろう、認可保育園に重点を絞ってお話ししましょう。
入園希望が多く、人気が高いのも確かです。

細かいことを言うならば様々なルートがありますが、オーソドックスなものを辿ってみましょう。

 

 

施設選び


保育園は、大切な我が子が長時間を過ごす場所です。
「どこでもいいわ!」という親御さんも確かに居ますが、大抵は色んな施設を比較・検討したいものですよね。

 

施設の立地・規模や、保育士・園児の様子など、気になるポイントを挙げ始めるとキリがないものです。


更に言えば、教育方針や行事などで特色を出している保育園もあります。

 

認可保育園の中でも、私立の保育園であれば、ホームページやSNSなどでページを設けている施設もあります。

 

実は、私が勤務していた保育園もホームページがありました(^▽^)
…ただ、日々の勤務に忙殺され、なかなか更新が追い付いていなかった記憶がありますが(-ω-;

園の様子など、参考にする分にはお役に立てるかも知れませんね♪

 

見学及び面接


複数ある保育園の中から、「我が子を託したいな」と思える保育園を見つけたら、早速見学に行きましょう!

 

しかし、アポなしでいきなり行ってしまっては、日常の計画保育の邪魔になってしまう場合もありますので、事前に必ず連絡してから行くようにしましょう。

 

また、大抵の保育園では、日時を決めて園庭開放を行っています。
文字どおり、園庭を開放して、「地域の皆様、どうぞお入りください♪」というものです。

実際の園庭に入って、見学したり、遊んだりすることができますよ。

 

力を入れている保育園では、保育士が読み聞かせや人形劇などの催し物を実施することもあります。

 

更に、見学に行った際に、面接のようなものを実施する保育園もあります。
園の方針によりまちまちですが、「バッチリとしたスーツ姿でお越しください!」というガチの面接もあれば、「ちょっとお話し聞かせてくださいね~」という茶話会レベルのものまで様々です。

 

その結果次第で入園希望が通らなくなる、ということは、認可保育園においてはしてはならないはずなのですが、実態としては何とも言えない状態です。
(ここだけの話、私の勤務していた保育園では、見学と同時にお話しを聞かせていただいた親子を、園長の判断で入園を断ったこともありました…。)

 

ガチガチに緊張したり、入園に有利になるようにと嘘をついたりする必要は全くありません。
大抵の保育園の場合は、「日ごろの親子の様子を垣間見れればいいな♪」という程度ですので、気軽に臨んでくださいね(*´ω`*)

 

入園申し込み・申請


見学もバッチリ!
「ここに決めた!」という保育園があれば、その旨を申し込みましょう。

 

申し込みの窓口は、当該の保育園のある市町村役場となります。
名称は各自治体により異なりますが、「子育て支援課」などという部署が担当窓口となります。

 

申請書の書式もまた、各自治体によって異なります。
希望の保育園を1つだけ書かせる場合もあれば、第5希望くらいまで書かせてもらえるところもあります。

 

書類に不備があると、受け付けてすらもらえない場合もあります。
窓口担当の職員に適宜指示を仰ぎながら、間違いのないように記入しましょう。

 

自治体での判定会議


これは、認可保育園独特のものでしょう。
この会議の実施日や方法などが開示されることはないため、一般市民からすると、全くもって闇の中です(^^;

 

申し込み状況を見ながら、どの子どもをどこの保育園への入園を許可するか?を会議にて自治体が判定するのです。

 

判定会議自体は、次月からの入園者を決定するためにほぼ毎月行われてはいます。
年度始めの4月の入園者を決定する会議は2月上旬~中旬にかけて行われ、所謂「繁忙期」となります。

 

ただ、会議といっても激論が交わされることは、まずありません。

 

会議の方法は、概ねこうです。
当該の会議までに入園希望申し込みのあった子どもと、その家庭状況を、点数表にならって点数化し、その子どもの持ち点とします。

その点数の高いもの順に並べ、持ち点がより多い子どもから順番に入園する保育園を決定して行くのです。

 

この作業、実に機械的なものなのです。
…というか、事前に職員が専用のソフトにデータをまとめておき、本当にクリック1つで振り分けるだけなのですが(;´∀`)

 

なので、「絶対に入園させてください!」という嘆願書を書いても、窓口で職員に泣きすがっても体力と時間の無駄にしかなりません。


正直、感情で訴えたとしても結果は変わりません!

 

点数化された事実をもって、「点数が高い=優先順位が高い」として入園先が決まっていくだけにしか過ぎないのです。

 

入園の可否


判定結果をもって、申込者に個別に入園の可否を通知します。
ごくまれに電話連絡を行う場合もありますが、郵送にて発送する場合がほとんどです。

 

このとき、既に新年度が差し迫った2月末~3月。
本当にギリギリまでその結果を引っ張られることとなるので、ご家庭はヤキモキしっぱなしとなることでしょう(^^;

 

正直なところ、会議当日に結果は出てしまっているので、すぐにでも通知すれば良いと思うのですが…そこはお役所体制なのでしょうね。
お偉方に認証を貰うための「決裁」と呼ばれるスタンプラリーや、確認に次ぐ確認を、ゆっくりまったりやっているので、いつまでも手元に届かないという事態が起きてしまいがちなのです。

 

そして、この結果をもってして、各家庭が一喜一憂することとなるのです。

初めての保活!子どもを保育園に入園させるにはどうするの?

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少し前にはなりますが、2016年2月に、とあるブログにて公開された「保育園落ちた日本死ね!!!」が大きな話題となりましたね。


その後「保育園落ちたの私だ」など、連日報道されることとなり、全国的な広がりを見せることとなりました。

 

しかし、一連の報道が収まった今でも、保活問題が解消されたわけではないんですよね(ノд-。)クスン


保育園も保育士も足りないという実情は、特に、人口の多い都市部においては、どの自治体・保育施設も頭を抱えている問題です。


「いやいや、世の中少子化じゃないの!?じゃあ、保育園も保育士も余るよね?」なんて声も聞こえてきます…。

 

私自身も、認可保育園の保育士を辞める際には、退職を申し入れてから実際に退職できるまでに半年以上の期間を費やすこととなりました。


学年の区切りなど、時期や園の都合などが優先され、保育士自身の事情や心情は二の次三の次になってしまうんです。
それだけ「人が足りない」ということなんですが…何だかなぁ~(;´・ω・)

 

施設・人材ともに慢性的なリソース不足に陥っている保育環境に対して、是が非でも我が子を保育園に入れたい!」との声は高まるばかり。


じゃあ、どうすれば良いの?ウラワザはある??など、保活にまつわるあれこれにお答えして行きましょう。

今回も、書ける範囲ギリギリを攻めてみたいと思います(^^)/

 

 

保育所・保育園の違いとは?


その前に、保育「所」と保育「園」は、何が違うのかを簡単にご説明しましょう。

 

端的に言ってしまえば、両方とも「子どもをあずかる」という点においては大差ありません。


また、児童福祉法に基づく厚生労働省の所管にあるという点でも同じです。

 

名称の違いには諸説ありますが、一般的には、市町村など公立のものを「保育所と呼び、社会福祉法人など私立のものを「保育園」と呼ぶとされています。


確かに、私が勤務していた保育「園」も、社会福祉法人が設立した、私立の保育施設でした。

 

因みに、児童福祉法第七条では「保育所」が児童福祉施設の定義の中に入っていることから、保育所が正式名称のように思われます。


今や、保育所も保育園も定着した名称なので、この違いはあまり大きな問題とはならないようですね(*´▽`*)

 

といったところで、保育園に入園するにはどうすれば良いのでしょうか?考えてみましょう。

 

認可保育園・保育所は役所へGO


認可保育園に入園を考えた場合には、当該の保育園のある市区町村の役所へ行きましょう。

保育園そのものに直接赴いたとしても、最終的な手続きは、全て役所で行うこととなります。

 

入園したい保育園を決定するまでは、別で詳しくお話しすることとしますが、そこを決めてしまえば、あとは役所の窓口とのやり取りになります。

 

担当部署は、市区町村によって異なるものの、「子育て支援課」や「地域保育担当課」などといった名称の部署が認可保育園入園手続きの担当となっています。
手続きの流れも、当該の市区町村により多少の違いがありますので、窓口の職員の話をよく聞くようにしましょう。

 

このときに、間違って手続きしないように、わかるまで・しつこく・何度でも聞いて大丈夫です!
遠慮せずにガンガンいきましょう!(v≧∇≦)v

 

認可外保育施設は対象の施設へ問い合わせ


「無認可保育園」とも言われますね。
認可外保育園の場合は、直接その施設へ問い合わせてOKです。

 

市区町村役場でも、どこに認可外保育園が設置されているのか?ということは把握しているので、窓口でその情報を聞くことはできます。

しかし、最終的な入園申し込みや手続きは、認可外保育園自体に一任されているため、そこでのみの手続きとなります。

 

つまり、認可保育園は、市町村役場が仲立ちするのに対し、認可外保育園は直接的にやり取りするしかないのです。

 

それと言うのも、認可保育園は「保育施設として妥当」という認可を国から受け、その末端である地方自治体が事務手続きを担うこととなっているのです。
補助金等も交付されて賄われているため、保育料が安価であるのもこのためです。

 

認可外保育園はダメなのか?


しかし一方の認可外保育園は、国から認可を受けていません。

窓口も施設も自前で整えて、会社として運営していかなくてはなりません。


当然補助金も交付されていないため、保育料は認可保育園の2~10倍ほどに跳ね上がることもあるのです。

 

かと言って、「認可外=ダメな保育園」ということには即座に結びつけることはできません。


認可は受けて居なくとも、開業に伴って自治体や専門家による立ち入り調査は行われている施設がほとんどです。


また、保育内容にも幼児教育や運動遊びなどで特色を持たせている施設も多く見受けられるなど、魅力的なものとなっているところもあります。

 

因みに、タカハシ家の子どもたちは、2人揃って認可外保育園を卒園しました。


確かに、毎月、月収ばりの保育料がかかりはしましたが、ネイティブによる英会話・リトミック・体操教室・読み書きそろばん…などなど、充実の保育内容でした。


そんな生活環境があってか、小学校に入るころにはある程度のアドバンテージができるようにまでなりましたよ。
自宅までの送迎バスや、預かり時間が長いのも魅力的だったなぁ…♪

 

後々聞いた話では、ここまでの保育内容が充実できたのは、実は、敢えて「国の認可を受けなかったから」とのことでした。
認可保育園になるためには、様々な制約があり、所謂「行き過ぎた教育」は良しとしない方針も含まれているのだとか。
私は決して「年齢に相応しくない教育」だとは思わなかったのですが…色々ありますね。

 

広い園庭があっても、加配の保育士がたくさん居ても、手作りの給食が毎日出てきても、「認可外保育園」であり続ける保育施設もあるということですね。

 

0歳からの入園が基本


「0歳から保育園なんて、子どもが可哀想…(´;ω;`)」
そう思われる方も多いかも知れませんね。

 

じゃあ、いつからなら可哀想でなくなるのでしょうか?

 

子どもを入園させるタイミングは、家庭の事情や子育ての方針など、様々な考え方があります。


もちろん、その想いのままに事が運ぶのなら、誰も苦労しないはずですよね。

 

実際、保育園にスムーズに入園させるのならば、0歳からの入園が基本となります。


それと言うのも、年齢が上になればなるほどに、どんどんと入園する子どもが増えて行くこととなるのです。
それはつまり、入園に対する競争率が上がることをも意味しています。

 

保育士には国が定めた配置基準があります。


確かに、子どもの年齢に応じて保育士の対数が変化するため、1人の保育士で見ることができる子どもの数は、年々増加します。
(例:0歳児3人に保育士1人、1~2歳児6人に保育士1人といった具合です)

 

しかし、それをも凌駕する入園希望者がいるのです。
これでは、子どもが大きくなるほどに保育園に入園しにくくなるというのも納得がいくでしょう。

 

その点、0歳であれば、競争率も1・2歳児ほど高くはありません。


しかも、子ども自身も物心つく前に保育園に入園することとなるため、順応が早く、スムーズに保育園を生活の一部にすることができるのです。
「可哀想などどこ吹く風!」なのです(*'▽')v

 

そういえば、2013年4月に安倍首相が行った成長戦略スピーチの中で3年間抱っこし放題での職場復帰支援」などという策を打ち立てていましたね。


このとおりに、実際に最長3年間もの育休を取ってしまうとするならば、その段階で少なくとも「保育園に入園」という選択肢はあきらめなくてはならなくなるのが実情でしょう。

 

ついでに言っておくと、このスピーチ内で同時に打ち立てられた「5年間で待機児童ゼロを目指す方針」ですが…
このスピーチから既に4年半経ちましたが、どうなったのでしょうね?(^^;

実録!保育園の1日 子どもはどんな毎日を送っている?

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仕事や家事・育児を行う上では欠かせない存在とも言える保育園。
特に、日中仕事をしている親御さんにとっては、「保育園こそ頼みの綱!」と、全権の信頼を置いている方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、そんな保育園で、子どもが毎日、どんな生活をしているか、知っていますか?

 

「連絡ノートや、こまめにおたよりくれるしから大丈夫!」や、
「保育参観行って現場見たし、バッチリよ!」と、の声が聞かれることでしょう。

 

とはいえ、日常で行われている通常保育に「最初から最後まで1日密着したことがある!」という親御さんは、果たしてどれぐらいいるでしょうか?

 

そもそも、毎日仕事やその他やむを得ない事情があって保育園を利用しているご家庭がほとんどであるわけで…。
1日ベッタリ保育園に入り浸ることができるのであれば、そもそも預けたりなどしませんよね(^^;

 

また、子どもから聞き出せる情報もごくわずか。
幼ければ幼いほどに、その状況をつぶさに聞き出すことは難しいものです。

 

保育士に聞いても、その詳細を聞き出すことは難しいでしょう。
何しろ、一人で多数を相手にしているとあって、目の前のことに必死で「詳しく覚えていない・見ていない」という保育士も居ますので(^^;

 

そこで、子どもたちがどんな日常を過ごしているか?を、できるだけ細部にわたってお伝えしていきます。


園によって多少の違いはあるかと考えられますので、あくまで私が勤務していた認可保育園でのことをお話しします。

 

このブログのタイトルでもある「保育士の裏側」の真骨頂とも言えるでしょう。
お楽しみに(*´▽`*)♪

 

 

 

登園前


当該の勤務開始時刻に出勤して、子どもの登園を待ちます。


私の居た保育園では、預かり開始時刻が7:30となっていました。
その30分前である7:00が、保育士の勤務シフト上、一番に出勤する時間帯となっています。

 

出勤簿に印鑑をついた後は、園内のありとあらゆる部屋のカギを開けたり、冷暖房を付けたり、ボイラーを稼働させたり…
と、ひとしきり園内を走り回った後、一番広い教室にて子どもの登園を待ちます。

 

子どもが登園するまでは特段、やることがないので、掲示物の制作などの作業を部分的にこなすこともありました。

 

ただ、預かり開始時刻は親御さんにもキッチリ守らせる園であったため、いくら手持ち無沙汰になっても、7:30までは頑なに園の門を開門しない方針でした(^^;

 

登園


そうこうしているうちに、一番に登園する子どもがやって来ます。

開門10分前から園の外で待っている親子も居て、無言の圧力をかけられることもしばしば。
その姿は、バーゲンセール中のデパートで、開店を待ち構えているマダムさながらです(;´∀`)

 

預かり開始時刻を迎えると、子どもにとっての長い1日の始まりです。

 

親御さんは、それぞれの教室で我が子の用品を用意した後、保育士に向かって我が子を投げつけるように預け、そそくさと出かけて行きます。
名残惜しそうに別れを惜しんでいる親御さんは、寧ろ少数派です。
「電車に乗り遅れたら会議に間に合わないのよ!(怒)」と本当に言いながら出かけて行かれる方も。


…あぁ、お忙しいんだろうなぁ(^^;

 

子どもの方も、割とドライなもので。
年度始まりこそ、泣いている子は多く親御さんを悩ませるものですが、日が経つごとに目に見えて減り、
「あぁ、行ってらっしゃい。ボクはボクでここを楽しむからいいよ(^^)/」という声が聞こえてきそうなほどです。

 

子どもって順応する…本当に!!

 

登園する子どもが少ないうちは、大部屋で異年齢保育(全年齢ごちゃまぜ)が行われますが、
徐々に増えてくると、3歳以上児と3歳未満児の2教室体制となり、
概ね全園児が揃う9:00ごろには、各クラスに分かれての保育が行われます。

 

クラスに分かれる頃には、午前中のおやつが用意されます。
牛乳とクッキーやビスケットなど、サッと食べて小腹を満たせるものを提供されます。

 

全体集会


毎日ではないものの、全園児が園庭に出て、集会が行われます。
これは、保育参観などでもご覧になったことがある親御さんも多いのではないでしょうか。

 

園長先生の話を聞いたり、お誕生日の子どもの紹介が行われたり、体操したり…
ときには、年長児が前に出て集会の司会を行うこともあります。

 

集団の一員として「全体で行動する」ということや、前に出ている人の話しを聞くということで集中力が養われるとのねらいが、ここにもあるのです。


午前中の保育


主に、年齢ごとの計画保育の時間です。

 

教室内で歌を歌ったり、図画工作をしたり、天気が良ければ散歩に出かけたりして過ごします。


2~3ヶ月に1回程度は、外部からゲストを招き、音楽会や人形劇などが催されることもありました。

 

夏は水遊びも取り入れられ、園庭に設置されたプールに水を張って遊びます。
このプールの管理や掃除は、当然ながら保育士が当番制で行いますよ~。

 

3歳以上の子どもたちは、身体づくりのためにと次々にアクティブな遊びを取り入れ、徹底的に「疲れさせる」・「お腹を空かせる」ことを目的とし、
3歳未満の子どもたちは、年齢や発育状況に応じた遊びを取り入れつつも、授乳やトイレトレーニングなど、生活のリズムを整えることを中心に保育を行います。

 

保育園児のママさんが「そういえば、ウチの子、いつの間にかオムツが要らなくなったなぁ~」や、「お箸の使い方が上手くなったなぁ~」と感じられることも多いでしょう。
これ、日々の計画保育の賜物なんですよ♪
(だからもっと褒めて!(笑))

 

この、午前中に行う保育は、「デイリープログラム」とも呼ばれ、クラスの状況や年齢を鑑みて、担任の保育士間で話し合って決定します。


一見、何の計画性もなく単に遊んでいるだけのように思われますが、保育におけるねらいや目標などが定められたものなのです。


そこには、子どもが「善く生きる」ための道筋が散りばめられているのです。

…とはいえ、計画が全て上手く行くようなら苦労はしません(^^;

 

途中で泣き出す子ケンカし始める子体調不良でバタッと倒れる子…などなど、不測の事態は付きものです。
それゆえ、保育士も計画を実行することよりも、臨機応変さが要求されることとなります。

 

言い方が乱暴にはなりますが、保育士も計画通りに進める努力はするものの、その計画には良くも悪くも固執していないのが事実です。

 

保護者が迎えに来るまで、子どもをケガさせることなく預かること


これが、保育士における最大のミッションということを踏まえれば、情熱的な保育をする保育士は多くないというのも納得できるかも知れませんね。


昼食


さて、子どもにとってのお待ちかねの時間!昼食です。
しかし、保育士にとっては、一番の仕事量が待ち構えている時間帯と言っても過言ではありません。

 

子どもの年齢にもよりますが、概ね11:00~11:30までには全園児が給食を食べ始めます。

 

私の勤務していた保育園では、お弁当の日は多くても月に1回程度で、それ以外は給食室で用意した給食でした。
栄養士・調理師が調理し、クラスごとに分けたものを、保育士が取りに行き、子どもたちに配膳します。


年中・年長児になると、給食当番といった制度を設けていますが、小学校の給食のように、全員分を取り分けて…ということはあまりありませんでした。

 

離乳食の子どもは、離乳がどの程度進んでいるか?ということを、ご家庭と連携を取りながら給食を提供しています。
食べたことのない食材が含まれていないか?柔らかさなどはどうか?など、栄養士・調理師・保育士が一緒になって確認を行います。

 

教室内はカオスに…!


普通食の子どもでも、まだ食具が上手く使えない子どもたちは、こぼす・倒すなどは日常茶飯事(-ω-;)
「これ、食べる量より、こぼす量の方が多くないかぃ?」ということもしょっちゅうです。

 

また、嫌いなものがメニューにあったときの対応も困るところ。
その食材を食べないどころか、投げつけてくる子どもも居るほどΣ(゚Д゚)


保育士によっては、ご飯に混ぜてでも無理矢理食べさせる場合もあれば、「違うものでおなかを満たせれば良い」という方針の保育士も居ます。

 

私は、自分の子どもに対してもそうなのですが、「無理に食べなくてもいいよ」というタイプ。
お腹を満たせればそれで良いとは思わないまでも、「別のもので同じ栄養を摂ればいいじゃない」と考えているのです。

 

例えば、「ニンジンが苦手ならカボチャ食べれば良いよね」といったところです。
カロテンやビタミンAなど、共通した栄養素が含まれているからです。

 

しかし、やはりそれを良く思わない保育士は居るもので…(;´・ω・)


「何故残すことを許した!?お前アホか!??(怒)」などと、おばあちゃん保育士に限ってぶつくさ言われたりしたものでした(^^;

 

まぁ、食べられる食材が多いに越したことは無いので、その言い分はわからないでもないのですが…
頭ごなしに「アホか(怒)」と言えてしまうのも、凄いですよね~。
(あ、保育士って優しそうに見えて意外と口が悪いものですよ。そのこともまたお話ししますね。)

 

食事の摂り方に関しては、ご家庭の方針もありますし、連携を取りながら進めなきゃいけないところでしょうね。

 

アレルギーには最大限気を配る!


最も気を付けなければならないのが、アレルギーの問題!

食品アレルギーを持つ子どもは、当該のアレルゲンとなり得る食材が含まれていない「除去食」を提供することとなります。

 

これ、絶対に間違えてはいけないので、職員一同真剣に目を光らせています。

 

もし、アレルギーの子どもに対して「普通食」が提供されることとなれば、かゆみ・痛み・発熱…など、様々な変調をもたらすこととなります。
最悪の場合は、アナフィラキシーショックを起こして死に至ることもある、本当に恐ろしいものなのです。

 

特に小さい子どもは、身体に変調をきたしても、訴えることが困難です。
給食のトレイの色を変える普通食の子とは席をわけるなどは、どこの保育園でも行っていることでしょう。


更に、保育士がマンツーマンで食事介助を行ったり、昼食の時間帯をずらすこともあるなど、神経を集中させて対応します。

 

それだけ、アレルギーに対しては真剣に向き合わなければならないことなのです。

 

先生は給食食べないの?


よく聞かれるのが、「保育士は給食を食べないのか?」ということです。

 

これ、園の方針にもよりますが、私が勤務していた保育園では、いずれも保育士は給食を口にすることはほとんどありませんでした。


それというのも、もし、子ども・職員全員が同じものを食べて、集団で食中毒などを起こしたとき、誰も対応できなくなるどころか、二次感染・三次感染などをも引き起こす可能性があるからなのです。


給食室のスタッフを信頼していないわけではないのですが、万一のことを考えて、被害を最小限にとどめるとの考えがあったからなのでした。

 

ただ、「ほとんど」と述べたのにも理由があって…実は、全く食べないわけではないのです。


それが、「検食」と呼ばれるもの。
子どもたちに出す給食に異物が入っていないか?色彩や味付けは問題ないか?などを、実際の給食を食べながらアンケート形式で答えるものなのです。

 

この検食は、保育園長は毎日行いますが、他の保育士は、大体1か月に1回くらい、検食の担当が回って来ます。
その時は「お弁当要らないし、ラッキー♪」といったところです。

 

昼食のみならず、おやつも検食があるので、検食担当の日は、1日お腹がいっぱいの状態が続きます(^^;

 

午睡(お昼寝)


このとき、既に12:30を回ったころ。
年長児は午睡しない場合もありますが、それ以外はみんな、「食べたら寝る」という状態になります。

 

教室内の給食を片付けて、布団を敷いて準備する保育士と、その用意ができるまで子どもたちを引き付けておく担当の保育士に分かれます。


…まぁ、大体肉体労働は、大体30歳前後までの保育士が担当で、あんまり動かなくていい仕事はベテラン保育士がしますね。

 

手遊びして、絵本を読んでという一連の動作を経て、寝かしつけに入ります。

 

小さい子どもほど、床に就かない&そもそも寝ようとしませんΣ(゚Д゚)
各々の生活リズムもありますし、有り余るエネルギーが発散できていないということもあるのでしょう。

これに対しては、強制的に布団に連れて行って、力づくで寝転ばせて寝かしつけようとする保育士も居れば、
「ケガしない程度に勝手にどうぞ」と放置する保育士も居れば、
左手でトントンと寝かしつけながら、右手で違う子どもを抱きかかえ、おんぶひもでまた別の子どもを背負う…という離れ業をやってのける保育士も居ます。


お昼寝タイム≠保育士の昼休み


上手く行かない日もありますが、大抵数十分後には全員入眠するので、手が空く状態にはなります。

 

さてさて保育士もようやく一息つける時間…というわけでもありません。

 

まず、子どもの睡眠状態をチェックする作業は怠れません。
年齢により異なりますが、大体5分~15分に1回は、呼吸をしているか?寝苦しさはないか?などを1人ずつチェックして回り、記録を付けます。

 

また、それらをチェックしながら、自分のクラスの子どもの連絡帳に、子どもの様子を記入します。


「今日は、こんなことをしました。」「こんな表情を見せてくれました。」など、
これ、なかなかのボキャブラリーと文章能力が求められる仕事なんですよ(;´∀`)

しかし、これが親御さんにとっては、唯一の日々の子どもの情報源。
書く方も自然と気合が入ります…!
(この連絡帳の書き方にも色々ルールがあるので…また機会を見つけてお話ししますね♪)

 

この事務作業をこなしながら、ようやくお昼御飯です。
OLさんのように、外に出てランチ♪というのは、ほぼ不可能(^^;
絶対的にお弁当です!!

 

しかし、そのお弁当もなかなか食べる時間がありません。
早い子どもだと、入眠から30分ほどで起きてしまい、再眠ができない状態になると、その子どもの対応をしなければならなくなるなど、結構ハード(;゚Д゚)


そんなこんなで、結局いつもパンやおにぎりなど、手軽なものに落ち着いてしまいます。

 

保育士の昼食は、意外と粗食なのです(´-ω-`)

 

また、勤務時間上、7時間半の勤務で1時間の昼休憩があるはずなのですが、ほぼゼロに近い状態です。
子どもが寝ている時間も、かたどきも休まらない、ずーっと気が張った状態が続きます。
(保育士の勤務体系の実態に関しても、また機会を設けてお話ししますね。)

 

おやつ


14:00を回るころには、起きる子が多くなってきます。
こうなると、もう、止められません。

 

寝ている子どもを踏んづけてしまい、事故になるとも知れないため、起きている子どもを、寝ている子どもになるべく近づけないようにと策が講じられます。
絵本・手遊びの他、折り紙などもよく使いますね。

 

そうこうしていると、全員起きて来て、トイレを済ませた後に、おやつタイムとなります。

 

おやつも昼食同様、アレルギーなどに配慮したものが提供されます。


私が居た保育園では、おやつも100%手作りのもの。
おにぎりなどの簡単メニューのときもあれば、ゼリーやパウンドケーキなど、ちょっと手の込んだメニューまで色々でした。

 

おともとなる飲み物はほぼ牛乳でしたが、アレルギーの子どもや2杯目の子どもには麦茶が出されます。
ごくたまに、リンゴジュースなどになるときもありました。

 

午後の保育


おやつが済んだ15:00ごろからは自由保育となります。


この時間になると、早い子どもだとお迎えがあったり、徐々に降園していく時間帯になります。

 

晴れている日は、大抵、全員園庭に出され、保育士が当番制で教室内を清掃します。

 

園庭とはいえ、危険が全くないわけではありません。


ドアに手を挟んだりしないか?ボール遊びの仕方は適切か?ケンカしていないか…など、一緒に遊びながらも周囲に常に気を配って、指揮・監督します。

 

日が傾きかける16:30ごろまでには教室に戻り、室内での自由遊びを楽しみます。


絵本・積み木・塗り絵などで遊ぶ子どもも居れば、年長児になるとボードゲームなど、複雑なルールのものでも遊ぶことができるようになります。

 

そうこうしているうちに、続々とお迎えが来て1人減り2人減り…となると、
教室も複数クラスがまとめられて1つになり、朝のような異年齢保育の状態となっていきます。

 

私の勤務していた保育園では、18:00までが通常保育で、延長の申請をすれば、最長19:00までの預かりが可能でした。


18:00を過ぎると、ほとんどの子どもは降園しているものの、残っている子どもには、朝のおやつのような軽食が提供されます。


夕食前の小腹がすく時間帯を、少しのお菓子とお茶で埋めながら、親御さんのお迎えを待つのです。

 

親御さんと話すのも仕事のうち


自分のクラスの子どものお迎えがあった際には、可能な限り、親御さんと話をするようにします。
連絡ノートでは語りつくせない部分があったり、重要な連絡事項は口頭で伝えたり…内容は様々です。
それに、降園時だと、親御さんも比較的時間に余裕があるため、お話ししやすいのです。

 

やはり、毎日子どもを預かる身としては、親御さんとのコミュニケーションを図り、信頼関係を構築しておくことが重要なのです。

 

降園後、保育士は何してる?


子どもたち全員を送り出した後、保育士は何をしているのでしょうか?

 

単刀直入に言ってしまえば、何もなければ即刻帰宅します!


なんなら、最後の子どもの親御さんが迎えに来る前に、自分の荷物をロッカールームから持ってきておき、すぐに帰れるように準備しているのです。

 

しかし、なかなかサッとは帰宅できないのが現状です。
季節ごとの掲示物の制作や貼り替えがあったり、運動会・お遊戯会の前には準備に忙殺されています。

 

中には、残業させるのが嫌で、「持って帰って準備して!」という主任級の保育士は居ます。
でも、「持ち帰ってまで仕事したくない!」と考える保育士が大半であり、21:00やもっと遅くまで残業するということは往々にして有り得ます。

 

なかなかブラックだと思うのですが…いかがでしょうか?
一般企業では普通なのかな?
私の経験上、「定時に帰宅できない奴は、業務効率化ができていない証拠だ!」などと言われることが多かったため、残って仕事することが決して美学だとは思えないのですが…(;^ω^)

 

よく、「保育士は遊んでるだけで給料もらえていいなぁ~」なんて聞きますよね。
私も、最初はぶっちゃけそう思っていました(^^;
でも、現実は、そうではないことがたくさんあったのです。

 

どんな仕事にも、楽しい面・大変な面というのは、必ず存在するものなのですね。

 

保育園に通う子どもを持つ親御さんが、自分が仕事をしている時間、子どもがどんな日常を過ごしているか?参考になれば幸いですm(__)m♪