保育士の裏側

元保育士が綴る保育士のなり方や仕事内容から人間関係など裏側をお伝えします。

潜在保育士復職支援研修とは?~ブランクある保育士の再就職支援制度~

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気楽な9:00~17:00のOLライフをエンジョイしている私。

 

もちろん、家事育児もこなしつつなの兼業主婦なので、1日とおして息つく暇もないほどの過密スケジュールではあります。

 

そんな私の元に、突如、見慣れない書面が自宅にやってきました。

 

差出人は、県の保育協会


中には、県や市の子育て支援担当の名前が載った文書が複数入っていました

 

いずれも大きく踊るのは「潜在保育士」の文字です。
保育士資格を持ちながら、その資格を生かした保育関連の仕事に携わっていない人のことを指します。


もっと厳密に言えば、昨今の待機児童の増加の流れを受けて、「保育園など日常的に子どもを預かって保育することを生業としていない人」を特に指しているようです。

 

そういえば私も、今は結局「元保育士」を名乗る、立派な潜在保育士の1人となっています。
このような案内が来るのも無理はないのかも知れません。

 

複数ある書面の内、今回は、「潜在保育士復職支援研修」にスポットを当ててお話しすることとしましょう。

 


潜在保育士復職支援研修とは

 

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国が掲げている「一億総活躍」を実現するには、待機児童問題を解消する必要があります。


その解消のためには、全国におよそ70万人以上居るとされている潜在保育士を、保育現場に引き戻すことが急務だ!というのが、国の考え方のようです。

 

しかし、その潜在保育士の多くは、「ブランクがあり、現場復帰に不安がある」や「保育現場での勤務経験が無い」といった人ばかり。

その方たちのために、現在の保育環境を知り、理解を深めることで現場への登用を促進したいとの考えから、この研修の開催に至ったようです。

 

研修費用はすべて無料!
また、研修受講にあたって自身に2歳~就学前までの子どもが居る場合には、無料で託児サービスも受けられるというのです。


ここまで手厚く迎え入れる準備を整えるとあっては、よほどのことだと窺えます。

 

現場の保育士不足を解消するキーパーソンこそが、潜在保育士だとも言われているほど。
1人でも多く現場へ引き戻して、待機児童問題の解消を図って行きたいという大きな狙いがあるようです。


潜在保育士復職支援研修の内容は?

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研修の内容は、主催している県によって多少の違いはあるようです。

今回は、私が保育士登録している兵庫県を例にとってみましょう。

 

研修会場・受講人数は?

 

兵庫県の場合は、研修の実施を関西国際大学に委託して行われます。
受講定員は尼崎市三木市のキャンパスで、それぞれ定員30名ずつ、合計60名を対象に行われる模様です。

 

日程は?


どちらのキャンパスで受講するかによって変わって来るようです。

 

尼崎キャンパスの場合は、講義形式の研修が平成30年1月20日・27日・2月3日の3週連続。
いずれも土曜日の9:00~16:30の開催なので、別の業務に在職中の方でも受講しやすいですね。

 

一方の三木キャンパスの講義は、平成30年2月10日(土)・11日(日)・12日(月・祝日)となっています。
時間帯は同じく9:00~16:30です。
3日連続なので、集中して取り組むことができそうですね。

 

また、いずれの場合にも、講義後に2日間の体験実習が行われます。
詳細な日時・場所は現在のところ決まっていませんが、関西国際大学の系列保育園や認定こども園にて、9:00~16:00の間で行われます。

 

特に、保育士試験合格者にとっては、保育現場は未知の世界でもあります。
この体験実習がついてくるというだけでも、メリットは大きいのではないでしょうか♪

 

さらに、体験終了後には、3月10日(土)に情報交換会が予定されているとのこと。
潜在保育士からの復職経験者や、地方自治体の関係者を招いての相談会が行われます。

 

「就職まで面倒見ます!」という記載こそありませんが、潜在保育士から保育現場に出るまでの大きな一歩となることは確実でしょう。

 

どんなことを学ぶの?


講義は、3日間で全12コマとなっています。


趣旨の説明や実習に向けてのお話しのあるガイダンス2コマに加え、保育環境のこと・子どもとのかかわり方や実際の遊びの実践方法など、実務的なことを学びます。

中には、リスクマネジメントや保護者支援など、ケースバイケースの案件で、知りたくてもなかなか得ることができなかったことも教えていただけるのだとか。
ただちに現場で役立つ知識を、今一度学び直すことができるのです。

 

また、保育園のコアタイムとも言える時間を1日通して保育に携わることができる実習は、2日間のみとはいえ、現場の状況を把握するにはちょうど良いと言えるでしょう。

 

座学と実践と現場。
この3点を結びつけることこそが、この研修の趣旨となっているようです。

 

さらに、研修全日程の受講が完了すれば、保育士等キャリアアップ研修にかかる兵庫県知事からの修了証が交付されるとのこと。
1つの自信にも繋がりそうですね。

 

どこから申し込むの?


兵庫県の場合は、関西国際大学のホームページから申し込むことが可能です。

 

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また、送られてきた文書のQRコードからなら、直接申し込みのページに辿り着くことができますよ。

 

しかし、いずれもインターネットからの申込のみとなっています。
操作に不安のある場合には、家族・友人に聞きながら申し込みを進めるのが良さそうですね。

 

もしくは、関西国際大学の社会連携課がこの研修の窓口となっています。
そちらに問い合わせるのも1つの方法と言えるでしょう。

 

ブランク歓迎!保育士転職サービス一覧


これらの研修を受講するのも1つの方法ですが、多くは自治体の保育所の臨時職員となったり、認可保育園への就職・パート採用としての幅が広がるのみです。

 

実は、保育士資格の活用方法は、実に多岐にわたっているのです。
「認可保育園だけじゃない、保育士資格を活かせる他の可能性はないの?」の声に応えてくれるのが、転職サービスです。

 

…とはいえ、これだけ保育士不足が騒がれる中、転職エージェントも各社、人材の取り合いといった状況は否めません。
結果、サービスの質も玉石混淆となっている模様です。

 

その、数ある転職サービスの中から、よりサポート体制の充実しているであろう3社を見てみましょう。
転職者目線でのサービスとして、どのような工夫がなされているのでしょうか?

 

保育ひろば

保育士の転職エージェントの中では、なかなかの大手です。

 

全国規模でサービス展開しており、平成29年12月25日現在での求人数は11580件となっています。
これから、新年度に向けて、どんどんとその数は増えて行きそうですね。
選択の幅が広いということをも意味しているのではないでしょうか。

 

「転職しようかな…」と思い始めた時から、入社後のアフターケアまで、専任のコンサルタントが一貫してサポートを行ってくれるというのです。
求人情報探しはもちろん、履歴書の書き方や勤務条件の交渉など、「応募者が聞きにくいことを聞く」を行ってくれるという点で、かなり頼れる存在となりそうですね。

 

また、年明けには名古屋・大阪・東京の全国3都市で就職・転職フェアが開催されることも決定しています。
施設の担当者と直接話ができる機会とあって、本気で就職したい人も、ちょっと情報収集だけ~という場合にも、嬉しいイベントとなっています。

保育士、幼稚園教諭、栄養士の求人募集情報サイト[保育ひろば]

保育士バンク

保育ひろばと並んで、求人数が多いのが保育士バンクです。

 

こちらも全国展開している就職・転職エージェントです。
専任のキャリアアドバイザーが、現状のお悩みや相談事を詳しく聞きながら、ピッタリのお仕事を探してくれるとのこと。

 

加えて、ホームページなどには載せきれない、非公開の優良企業からの求人も多数あるようです。
つまり、認可園のみならず、人気の高い企業内保育所や病児保育所、また、夜勤専門の保育士としても求人が出ている可能性もあります。

保育士・幼稚園教諭の求人・転職・採用なら【保育士バンク!】

 

また、保育士バンクでも就職・転職フェアを開催するとのこと。
年明け1・2・3月にかけて、横浜・大阪・東京(2回)・埼玉の、合計5会場での開催が決定しています。
会場には、Twitterで大人気のてぃ先生の講演会や個別相談会の開催もあります。
「会いに行きたい!(*´ω`*)」というだけでも、価値のある時間になりそうですね。

 

因みに、保育士の就職フェア、こんな感じでした♪
ご参考になれば幸いです。

 

hoikushinouragawa.hatenablog.com


保育バランス

保育バランスは、病院や企業内にある事業所内保育所への転職を支援するサービスです。

 

残業が無い・大きな行事が無い・しがらみが無いなどの理由から、昨今保育士の間でも人気となっている就職先である事業所内保育所
「ここなら勤めたい!」という人も多いのではないでしょうか。

 

保育士だって人間です。
ワークライフバランスを実現したいと思うのは、当然のことでしょう。
その「バランス」を実現するのに手を貸してくれる、有りそうでなかったスタイルです。

 

来社不要で転職サービスが受けられるというのも、支持されるポイントとなっているようですよ。

 

私も、いつか保育士に戻る時がきたら、転職エージェントにゆだねてみるというのも良いかな…なんて考えるようになりました(*´ω`)