保育士の裏側

元保育士が綴る保育士のなり方や仕事内容から人間関係など裏側をお伝えします。

初めての保活!子どもを保育園に入園させるにはどうするの?

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少し前にはなりますが、2016年2月に、とあるブログにて公開された「保育園落ちた日本死ね!!!」が大きな話題となりましたね。


その後「保育園落ちたの私だ」など、連日報道されることとなり、全国的な広がりを見せることとなりました。

 

しかし、一連の報道が収まった今でも、保活問題が解消されたわけではないんですよね(ノд-。)クスン


保育園も保育士も足りないという実情は、特に、人口の多い都市部においては、どの自治体・保育施設も頭を抱えている問題です。


「いやいや、世の中少子化じゃないの!?じゃあ、保育園も保育士も余るよね?」なんて声も聞こえてきます…。

 

私自身も、認可保育園の保育士を辞める際には、退職を申し入れてから実際に退職できるまでに半年以上の期間を費やすこととなりました。


学年の区切りなど、時期や園の都合などが優先され、保育士自身の事情や心情は二の次三の次になってしまうんです。
それだけ「人が足りない」ということなんですが…何だかなぁ~(;´・ω・)

 

施設・人材ともに慢性的なリソース不足に陥っている保育環境に対して、是が非でも我が子を保育園に入れたい!」との声は高まるばかり。


じゃあ、どうすれば良いの?ウラワザはある??など、保活にまつわるあれこれにお答えして行きましょう。

今回も、書ける範囲ギリギリを攻めてみたいと思います(^^)/

 

 

保育所・保育園の違いとは?


その前に、保育「所」と保育「園」は、何が違うのかを簡単にご説明しましょう。

 

端的に言ってしまえば、両方とも「子どもをあずかる」という点においては大差ありません。


また、児童福祉法に基づく厚生労働省の所管にあるという点でも同じです。

 

名称の違いには諸説ありますが、一般的には、市町村など公立のものを「保育所と呼び、社会福祉法人など私立のものを「保育園」と呼ぶとされています。


確かに、私が勤務していた保育「園」も、社会福祉法人が設立した、私立の保育施設でした。

 

因みに、児童福祉法第七条では「保育所」が児童福祉施設の定義の中に入っていることから、保育所が正式名称のように思われます。


今や、保育所も保育園も定着した名称なので、この違いはあまり大きな問題とはならないようですね(*´▽`*)

 

といったところで、保育園に入園するにはどうすれば良いのでしょうか?考えてみましょう。

 

認可保育園・保育所は役所へGO


認可保育園に入園を考えた場合には、当該の保育園のある市区町村の役所へ行きましょう。

保育園そのものに直接赴いたとしても、最終的な手続きは、全て役所で行うこととなります。

 

入園したい保育園を決定するまでは、別で詳しくお話しすることとしますが、そこを決めてしまえば、あとは役所の窓口とのやり取りになります。

 

担当部署は、市区町村によって異なるものの、「子育て支援課」や「地域保育担当課」などといった名称の部署が認可保育園入園手続きの担当となっています。
手続きの流れも、当該の市区町村により多少の違いがありますので、窓口の職員の話をよく聞くようにしましょう。

 

このときに、間違って手続きしないように、わかるまで・しつこく・何度でも聞いて大丈夫です!
遠慮せずにガンガンいきましょう!(v≧∇≦)v

 

認可外保育施設は対象の施設へ問い合わせ


「無認可保育園」とも言われますね。
認可外保育園の場合は、直接その施設へ問い合わせてOKです。

 

市区町村役場でも、どこに認可外保育園が設置されているのか?ということは把握しているので、窓口でその情報を聞くことはできます。

しかし、最終的な入園申し込みや手続きは、認可外保育園自体に一任されているため、そこでのみの手続きとなります。

 

つまり、認可保育園は、市町村役場が仲立ちするのに対し、認可外保育園は直接的にやり取りするしかないのです。

 

それと言うのも、認可保育園は「保育施設として妥当」という認可を国から受け、その末端である地方自治体が事務手続きを担うこととなっているのです。
補助金等も交付されて賄われているため、保育料が安価であるのもこのためです。

 

認可外保育園はダメなのか?


しかし一方の認可外保育園は、国から認可を受けていません。

窓口も施設も自前で整えて、会社として運営していかなくてはなりません。


当然補助金も交付されていないため、保育料は認可保育園の2~10倍ほどに跳ね上がることもあるのです。

 

かと言って、「認可外=ダメな保育園」ということには即座に結びつけることはできません。


認可は受けて居なくとも、開業に伴って自治体や専門家による立ち入り調査は行われている施設がほとんどです。


また、保育内容にも幼児教育や運動遊びなどで特色を持たせている施設も多く見受けられるなど、魅力的なものとなっているところもあります。

 

因みに、タカハシ家の子どもたちは、2人揃って認可外保育園を卒園しました。


確かに、毎月、月収ばりの保育料がかかりはしましたが、ネイティブによる英会話・リトミック・体操教室・読み書きそろばん…などなど、充実の保育内容でした。


そんな生活環境があってか、小学校に入るころにはある程度のアドバンテージができるようにまでなりましたよ。
自宅までの送迎バスや、預かり時間が長いのも魅力的だったなぁ…♪

 

後々聞いた話では、ここまでの保育内容が充実できたのは、実は、敢えて「国の認可を受けなかったから」とのことでした。
認可保育園になるためには、様々な制約があり、所謂「行き過ぎた教育」は良しとしない方針も含まれているのだとか。
私は決して「年齢に相応しくない教育」だとは思わなかったのですが…色々ありますね。

 

広い園庭があっても、加配の保育士がたくさん居ても、手作りの給食が毎日出てきても、「認可外保育園」であり続ける保育施設もあるということですね。

 

0歳からの入園が基本


「0歳から保育園なんて、子どもが可哀想…(´;ω;`)」
そう思われる方も多いかも知れませんね。

 

じゃあ、いつからなら可哀想でなくなるのでしょうか?

 

子どもを入園させるタイミングは、家庭の事情や子育ての方針など、様々な考え方があります。


もちろん、その想いのままに事が運ぶのなら、誰も苦労しないはずですよね。

 

実際、保育園にスムーズに入園させるのならば、0歳からの入園が基本となります。


それと言うのも、年齢が上になればなるほどに、どんどんと入園する子どもが増えて行くこととなるのです。
それはつまり、入園に対する競争率が上がることをも意味しています。

 

保育士には国が定めた配置基準があります。


確かに、子どもの年齢に応じて保育士の対数が変化するため、1人の保育士で見ることができる子どもの数は、年々増加します。
(例:0歳児3人に保育士1人、1~2歳児6人に保育士1人といった具合です)

 

しかし、それをも凌駕する入園希望者がいるのです。
これでは、子どもが大きくなるほどに保育園に入園しにくくなるというのも納得がいくでしょう。

 

その点、0歳であれば、競争率も1・2歳児ほど高くはありません。


しかも、子ども自身も物心つく前に保育園に入園することとなるため、順応が早く、スムーズに保育園を生活の一部にすることができるのです。
「可哀想などどこ吹く風!」なのです(*'▽')v

 

そういえば、2013年4月に安倍首相が行った成長戦略スピーチの中で3年間抱っこし放題での職場復帰支援」などという策を打ち立てていましたね。


このとおりに、実際に最長3年間もの育休を取ってしまうとするならば、その段階で少なくとも「保育園に入園」という選択肢はあきらめなくてはならなくなるのが実情でしょう。

 

ついでに言っておくと、このスピーチ内で同時に打ち立てられた「5年間で待機児童ゼロを目指す方針」ですが…
このスピーチから既に4年半経ちましたが、どうなったのでしょうね?(^^;